ほんとうの心は？
もうすぐ、夜になるわ・・。
早く、あの人に会いたい。
あの人がそっとこの部屋にやってくる時刻は、あとどれくらいなのかしら。
もしかしたら、もう来てくれないかも・・。
イヤ！ そんな淋しいこと、もう今の私には考えられないわ。
でも、いつそうなっても不思議じゃないのよね。
私は女王候補で、あの人は守護聖様。
いつしか求められるままに、あの人に抱かれた。
体を重ねるたびに、胸をしぼられるような罪悪感。
けれどそれを上回るほどに、私自身もあの人を求めてやまない。
あの人のくちびる。とろけてしまいそうな優しいキスと、息が止まる程のキス。
甘いささやきの後に、怖くなるほどに求められ、泣きそうになりながら応えると、
いつもの笑顔で「ごめんね」と、小さく言うの。
腕の中で無意識に声をあげてしまう私は、いつもの私と別の私。
気が遠くなり、何もかもどうでもよくなってしまうの。
（好き・・！あなたが大好き！もっと私を求めて！・・私を目覚めさせて・・）
あの人が私の中にいる時、いつも私の心の中で叫んでいる声・・。
（どうすれば、いいの・・？）
このままの関係が、ずっと続けられる訳がない、それは分かっているわ。
けれど、この関係が終わるなんて、今の私には怖くて考えられない。
早く、来て。・・何もかも、早く忘れさせて・・。
体の奥が、熱を帯びてくる・・。なんて恥ずかしいのかしら。
こんなこと、他の人に知られたくない。
私の体が、こんなにもあの人を求めているだなんて・・。
ランディに続く