新 枕
「意外とグラマーなんだね」
シーツに包まった恋人を眩しそうに目を細めて見入るマルセルに、金の髪の女王候補アンジェリークは
恥ずかしさの余り、シーツの海に溺れこんだ。
「もう……見ないでください」
「もっと見ていたい」
マルセルは恋人の身体見たさに、包まっているシーツを無理やり引き剥がした。
アンジェリークの身体は、柔らかな曲線を描く胸の膨らみと、細く引き締まった腰、すらりと伸びた脚、象牙よりも白い肌、フワフワとした金色の巻き毛が、窓から刺しこむ朝日とあいまって、マルセルの目には神々しく輝いて見えた。
「どうして隠すの？ こんなに綺麗なのに」
「だって恥ずかしいんですもの…」
引き剥がされたシーツを探そうとするアンジェリークの手を、マルセルはしっかり捕らえて離さなかった。
「恥ずかしがらないで…」
おおいかぶさるように、アンジェリークの身体を組み敷き、胸の谷間に顔を埋める。
アンジェリークはマルセルの手の早さに、昨日までの幼さの残っていた少年と同一人物には思えず、
「何だかマルセル様…全然違う人みたい」
と呟いた。
「どうして？ アンジェが僕を愛してくれたからだよ。だから成長したんだ」
その言葉にアンジェリークの顔は熟れているトマトよりも赤くなった。
胸の谷間に埋めた顔をさらに密着させると、なんともいえない香りが鼻腔の奥をくすぐり、
マルセルは更に気分が高鳴っていくのを感じずにはいられなかった。
アンジェリークの身体に触れる度に、身体の芯から燃えあがりそうな熱に浮かされる。
昨晩、初めて女の身体を知ったマルセルにとって、柔らかく温かくそれでいて包み込まれるような
感覚は、恐ろしいほど魅惑的だった。
「アンジェリーク、好きだよ」
胸から首筋に向けてキスの雨を降らせていけば、アンジェリークの反応が顕著に現れる。
「…もう…マルセル様ったら…」
拗ねたような声をアンジェリークはあげた。
首筋から耳たぶへと唇は移動し、マルセルは囁く。
「ねえ、言ってよ。まだ僕、君の口から聞いていないよ。愛してるって言葉」
マルセルとしては心配でたまらないのだ。
アンジェリークに想いを寄せている守護聖が多い中、やっとのことでこうして愛を交わしたものの、
誰かに奪い去られるような気がして、確かな証としての言葉を欲しがるマルセルに、
「……心配しないで…愛してる」
アンジェリークは自分の唇をマルセルに重ねた。
重ね合わせた口から、互いの舌を絡ませると、幾度も幾度もくちづけを交わしてるはずなのに、
恋人からもたらされたキスは今までで一番甘くそして溺れそうになるぐらいの陶酔をマルセルに
もたらした。
ものも言わずに抱き寄せれば、互いの熱で溶けそうになるのではと思うぐらいに燃えあがり、
アンジェリークの潤んだ瞳が余計に誘いこんでいるようで、マルセルは我を忘れそうになる。
それでもアンジェリークを歓ばせたいために、慣れないながらも行為に没頭し始める。
胸の膨らみに舌を這わせると、アンジェリークから喘ぎ声が漏れた。
甘やかな陶酔をもたらすであろう溝の部分に、マルセルの手は伸びていく。
そこは濡れぼそり、マルセルの精を昨晩たっぷりと受けた名残が残っていた。
指先がその部分に触れる度、アンジェリークの切なげな吐息が部屋を満たしていく。
「いや…やめて」
身体中を電流が駆け巡ったみたいにアンジェリークは震え出した。マルセルはさらに溝の中を掻き回す。
「本当に止めて欲しいの？」
意地悪くマルセルが問い返すと、
「………止めないで」
小さな声でアンジェリークが懇願した。
「わかったよ」
マルセルは身体を起こすと、アンジェリークの脚を開けて、さらけ出た花びらの部分に顔を埋める。
「どうしてこんなに綺麗なの？」
マルセルは感嘆の声をあげずにいられない。
誰もいない淋しい私室で、マルセルは一人アンジェリークのことを想い、自分自身を慰めていた
ことがあった。その時想像していたよりも、ずっと現実のほうが綺麗だったからだ。
願いが叶い結ばれた時、マルセルは切実にアンジェリーク自身の歓びを見たいと思った。
「もっと歓んで…それが僕の望みなんだから」
その部分を丹念にそれでいて執拗に舌で舐めまわすと、アンジェリークの理性は完全に吹き飛んでいた。
「ああっ…もっと…」
アンジェリークが感じてる証拠に、愛液は溢れるばかりだった。
わざとぴちゃぴちゃと音を立て、アンジェリークの味を堪能すればするほど、マルセル自身も昂ぶり、
我慢できないほどはじけそうになる。
それでも、可愛らしい花びらとか、肉に埋もれていた芽が芽吹くと、その部分を吸い上げ、
アンジェリークを更なる高みに昇らせることに集中した。
「もう…ダメ……」
息も絶え絶えに言葉を洩らすアンジェリークは、意識を手放しそうになった。
「まだだよ。アンジェ。」
さすがにマルセルも、我慢できないほど膨らみきっていた。
顔を引き離し、アンジェリークの腰を引き寄せ、自分自身を中に入れていく。
濡れきって温かなアンジェの部分は、マルセル自身も満たし、一定のリズムを刻むように腰を
揺り動かせば、二人ともその甘いおののきに我を忘れた
そしてすべての動きは途絶え、二人は深い眠りにつく。
眠りから目覚めたマルセルは、アンジェリークがまだ眠りについているその傍で囁く。
「愛してるよ…僕だけの君でいて…」
ずっと念願でおりました、マルセル×リモージュです。これもマイナー道まっしぐらですね。
だいたいオフィシャルからしてマルセル君を子供扱いしてますが、（CDなんて特に…）
絶対、私は違うと思うのです。確かにゲームではふくれっつらをしてますが、私自身は相性も
まずまずでしたので、そんな彼を知らないから言えることかもしれませんけど、
こんなに勘の鋭い子がただの子供であるわけがないと思いません？ やっぱ私だけ？こんなこと
考えるのは。でもまあこんな話もあってもいいじゃないですか。やまなし、おちなし、いみなしだけど。
１４歳にこんなことをさせてしまいましたが、大体、こうフェロモンだす男の子ってのは
存在しますし、昔の平安時代では１０代前半でのこういう行為は当たり前だったみたいだし、
アンジェの可愛らしさに、子供から大人になるというマルセルを書きたかっただけなんです。許して
ください。だけど、成長したらいい男になるよ。マジでこの子は…（懲りてない？）