まどろみの中で・・・・

深い深い水の中から音も無く静かに浮かび上がってくるそんな心地よい感覚。

聞こえてくるのは小鳥の囀り、そして冬の暖かな日差し・・・。

夏の全てを射貫くような力強さではなく、何もかもを包み込むかのような暖かい日溜り。

そんな時間の中、まだ目覚めるにはもったいなくて、もう少しこのままでいたくて、寝返りを打つ。

「ん・・・」

その時ふと感じたぬくもり。

その暖かさを無意識のうちに腕の中に抱きしめる。

ふわりと鼻腔をくすぐる甘い香り・・・。

とても暖かくて気持ち良くって、もっと側に近づけたくって、つい腕に

力を込める。

その時、その温もりが僅かに動く。

「・・・・・・」

素肌に触れる感覚がくすぐったくって、今にも眠りの虜になろうとしていた頭が段々と目覚めてくる。

そしてここに来て自分が一体何を抱きしめているのか、気になってきた。

今はもう、腕の中の暖かいものは動く気配は感じられない。

だからと言って、もう一度寝るにはすっかり頭は冴えてしまって、このまま寝ることは難しそうだ。

少しもったいない気もするけれど、ゆっくりと眼を開けるとそこに

飛び込んで来たのは、柔らかい日差しの中にまどろむ天使の姿だった。

朝の光を受けて輝くその栗色の髪は何万、何億という歳月を経て
自然が創り上げた琥珀色のように輝き、日に晒すには惜しいほどの
白い肌はどこまでも美しく。

神が作り上げた最高傑作が其処にあった。

「ん・・・・・・」

「あっ・・・・・・・」

自分が動いたことによって少女が起きてしまったのか、聞こえてきた声につい驚いてしまう。

少女の気持ちよさそうに眠る姿をそのままにしておきたくて、
息を殺して身を堅くして様子をうかがう。

はたして少女は・・・・。

其のまま目覚めることも無く、すやすやとやすらかな寝息を再び立て始めた。

そのことにほっと息を付いて安心する。
そして、其のまま少女を見つめる。

何気なく目に入った少女の首筋に残る痕に自然につい口元が綻ぶ。

小さな小さな印・・・。

それは、少女が初めて自分を受け入れてくれた証。

こみ上げてくる愛しさと、そしてほんの僅かな辛い想い・・・。

どうにかすると、自分を見失ってしまいそうなソレに泣きたい気持ちが押し寄せてくる。

けれど・・・。

今はそんな想いさえ全てが愛しいと思える。

「アンジェリーク、君が好きだよ」

誰よりもずっと愛している。
自然にこぼれた言葉はきっと真実。

大切にしたい。
ずっとこうして二人でいることを・・・。
願いたい。
ずっと笑い合っていられるようにと・・・。

静かにゆっくりと気をつけて身体を起こし、アンジェリークに口付けた。
まるで、誓いを立てるように。

そして、天使は目を覚ます。
秋の澄んだ空よりも蒼い瞳が自分を見つめてくる。

優しい笑顔が自分に微笑みかけ、名を呼ぶ。
「おはようございます、ランディ様・・・」
「おはよう、アンジェリーク」

暖かい日差しの中、天使と少年は出逢う・・・・。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＥＮＤ

はい、いいがでしたか？　って、もう何考えてる私っ！！
もうもうもう・・・・恥ずかしいです。ごめんです。（＾　＾；
プロット無しで書いてますんで、辻褄合ってなくてごめんね。
一応ラン×アンのイチャイチャ、ラブラブの設定で書いてます。
これ書いたのって本当に突発なので・・・・突然書きたくなりました。
処女作って言って良いのか？（問題あり）短いし・・・
兎にも角にも春ちゃんに捧げますっ。
受け取ってください。返品不可。（なんて生意気）
また、良ければ感想とかくださいね。（汗）

私にネット処女作読者第一号の栄誉を賜り、感激に打ち震えています。
しかもラン×アン…。ここ最近荒みきった生活をしている私にとって
こんなゆったりとした、日曜の朝という感じな至福のひとときを過ごさせてもらいました。
返品はしません。墓場まで持っていきます（笑）
この続きも激烈期待しております。
どっちにしようか迷ったけど、こちらに決めました。
だって皆さんに見てもらいたいんだもん！！

photo by tomoyuki u