空色の少女
| この服しか持ってないのよ 初めて二人で出かけた時いつものメイド服で表れた彼女に向けて自分は何かを言った気がするそれに返って来た言葉 いくら幽閉同然の生活とはいえレヴィアスは生活の苦しみなど経験した事は無い。 エリスの家が、家族がどのような生活をしているのかなんて完全に想像の範囲外に有った。 彼女と自分を取り巻く環境 そのような事を何一つ気にしないで初めて味わう愛しさにただ溺れていた日々 彼女によって自分は救われるのだと思っていた。 心から愛していた、自分のこれからは全て彼女と共にあるのだと。 第三者の手によって簡単に奪われる性質のものだったと 知ったのは既に失ってから それまでエリス個人が抱えていた事情など考えた事も無かった どれだけエリスが何も持っていなかったかなんて 分かっていなかったから簡単に奪われた あんなにも簡単に 犬か猫の如くに扱われた愛しい少女 無力だった自分自身 自身の聖域に住まう笑顔の少女はいとも容易く汚される運命にあった。 どれだけ時が経ったとしても忘れられるものか 自分からエリスを奪ったもの、エリスを弄んだ奴ら 何度八つ裂きにしてやっても気が済まない。 犬や猫が死んだかの様にエリスの自殺を語る奴らの口を片っ端から切り刻んで塞いでやると彼女が味わった苦しみを残らず味あわせてやる エリスの名を汚すな 自分以外、誰もエリスの名を口にする事は許さない。 「待っていろ、お前の為に妃の座を用意してやる。」 お前を追い詰めた奴らから何もかも奪ってすべてお前に与えてやる。 宇宙を統べる俺の妃として復活するお前を誰にも軽んじさせやしない。 今度こそ誰にも奪わせない 誰にもやるものか 「待っていろ、もうすぐだ。」 全てをやり直すべく、世界を壊す もう一度愛しい少女をこの腕に抱くために 太陽と風と、空色を纏って笑っていた少女 守ってやれなかったのは自分自身 その面影と共にどこまでも狂っていく 繰り広げるは血の饗宴 黄泉から彼女を取り戻す その彼女の笑顔が以前のままでなくても、もはやそんなものどうでも良い。 失ったものは全て取り返す。 |
数少ないレヴィ×エリ仲間の（マジ）葉月さんから、めちゃ好みなお話をいただきました。
レヴィアスの語りで、すべてを取り戻そうとする決意を述べてるわけですが（ですよね？）
狂っていくレヴィアスが、手に取るように分かるところが、すごく、いいなぁと私は
ウハウハなのです。葉月さん ありがとう。
しつこくエリスに執着するレヴィアスをもっと見せてください（おい）