Love Ring
な、なんでっっ！！
シャルルがここにいるのっっ。
自分の家で寝ていたあたしは、人の気配で目が覚めた。
やだ、あたしったらカギ掛けなかったのかしら・・。
寝ぼけていたあたしは、そんなことを思っていた。
その時、頬に柔らかな感触。
「だ、誰っ？」
びっくりして目を開けると、そこにシャルルがいたのっっ。
眠気も吹き飛びシャルルに訊いた。
「何でここにいるの！」
シャルルは魅惑的な微笑みを浮かべて答えた。
「姫のお迎えに。」
ひ、姫！？ お迎え！？
訳がわからなくなって呆然としていると、突然シャルルがあたしを、抱き上げた。
「ちょっとまって！あたしパジャマなのよ！一緒に行くけど、着替えたいのよ！」
そう言うと、シャルルはあたしを抱き上げたままこう言った。
「着替えは用意してあるよ、もちろん君のサイズでね。だからそのままでいいんだよ。
それに、時間もないからね。」
そうして、あたしはそのままシャルルが乗ってきた車に乗せられた。
いろいろシャルルに訊きたかったんだけれど、何しろ寝ていた所を起こされた上に、
車の心地いい揺れで、あたしは寝てしまったのよ！
気がついた時には、ヘリの中・・・。
顔を上げると、シャルルが毛布にくるんだあたしを抱いたまま、
眠っているのか目をつぶっていた。
しばらく、シャルルの天使のような顔に見とれていたら、
いつのまにかシャルルが甘いまなざしで、あたしをみつめていた。
そんな目で見つめられて、あたしは心臓はどきどきして、顔が赤くなった。
あたしは、それを隠すように毛布に顔を埋めながら、シャルルに訊いた。
「何処に行くの？ あんたの家？」
そう訊いたあたしの顔を出して、
「それは着いてからのお楽しみ。でも、きっと気に入ってくれると思うよ。
だが、もう少し時間がかかる。眠たければ眠っていてもいいよ。
オレがずっとこうしているから・・・」
そう言って微笑んだのだけれど、こうしてるってあたしを抱いたまま！？
驚いたあたしは、
「シャルル、こうしてもらっているのは嬉しいけど、こうしてたら重いでしょ？
これじゃ、あんたが疲れちゃうじゃない！あたし、椅子に座るから・・」
と、移動しようとしたら、シャルルがあたしを抱きしめて、
「この方がいい。こうしていたいんだ。オレは大丈夫だから・・・
さ、マリナちゃん もう少しおやすみ。」
シャルルはそう言うと、あたしの唇にそっとキスをした。
おやすみと、言われてもこの状況じゃ寝るに寝れないと思って、
そのまま、あたしはおとなしく借りてきた猫のようにしていたんだけれど、
あたしってば寝ちゃったのよおおおお。どうして、すぐ寝ちゃうのかしら・・
気がついたら、ベッドの中・・・
横を見たら、天使のような寝顔のシャルルがいた。
おもわず、自分を見たのだけれど家を出たときのパジャマをちゃんと着ていた。
よく寝ているシャルルを起こしたくなくて、そっと寝顔を見つめていた。
ただ、メガネが届かなくてシャルルの顔の真横で見ていたのだけれど・・・。
しばらくそうしていると、ふっとシャルルが目をあけた。
じっと見つめていたあたしと目が合うと花が開くように微笑んだ。
そんなシャルルに見惚れていたら、
「おはよう、マリナちゃん。よく眠れた？」
そう言って、あたしの髪をなでた。
「ちょっと、寝すぎちゃったみたい。シャルルあんたはよく眠れたの？」
ってきいたら、こう言ったのよ
「さあ、そろそろ食事の時間だ。食べるだろ？」
「もちろん、食べるわよっっ」
あらっ、何かはぐらかされた気がするけど？？ま、いいや。
だってお腹空いちゃったんだもの・・
そうして、あたしはシャルルと一緒に食事をしに行った。
「ところで、ここは何処なの？」
お腹がいっぱいになって落ち着いたらふと疑問に思った。
「ここは、アルディ家所有の島さ。地図にも載っていない位小さな島だけどね。
あとで、少し散歩でもするかい？」
あたしが頷くと、シャルルはやさしく微笑んだ。
散歩に出てみてわかったんだけど、ここはとっても暖かいのよ。
ポカポカしてて、気持ちがいい。日本の夏と春の真ん中くらいの気温なのよ。
海もきれいで、空気も澄んでる。
ずっとここに居たいくらいだわ。
「あたし、ずっとここにいたいわ。」
って、言ったらシャルルは笑って言った、
「マリナがずっといるのは困るな・・・」
どういう意味かしら？う〜ん・・
考え込んでいたら、シャルルの手があたしの頭をポンとたたいて
「夜になったら、教えてあげるよ。 もう少し歩こう。時間はたっぷりあるからね。」
そうして、あたし達はしばらく島を散策した。
夕食が終わると、シャルルは海岸に行こうとあたしを誘った。
海岸に着くと、シャルルはドキリとするほど魅惑的な瞳であたしを見つめていた。
「マリナが、ずっとここにいるとオレは困るんだよ。
どうしてかって。起きた時に訊いたよね。よく眠れたかって。ああ、よく眠れたよ。
久しぶりにね。今日、君と一緒に眠るまでオレは眠ろうと思っても眠れなかったんだ。
どうやらオレは君がいないと眠れないらしい。
だから、君がずっとここにいると、オレもここにずっといなけりゃならない。」
そう言ったシャルルは、ブラウスの胸ポケットから小さな箱を取り出し、
その中から、とてもかわいいデザインの指輪をつまみあげ、あたしの左手をとり、
薬指にそっと口づけ、その指輪をはめた。
「これは、オレがマリナをイメージしてデザインして作ったものさ。
この世でたった一つだけ。マリナだけのための指輪なんだよ。
そして、マリナ。君もオレにとってたった一人だけの女神なんだ。
オレとずっと一緒にいてくれるかい？」
あたしは、シャルルの真直ぐなまなざしを見つめ返していた。
「シャルル。あたしにも言わせてよ。
今は、あんたもあたしにとってたった一人の大切な人なのよっ。
だから、あんたが眠れなかったりするとすごく心配するのよ。
それに、なんでもないような顔をして無理するのもよ。
でも、あたしでいいの？美人でもないし、スタイルも良くないし、お金もない、
知識もなくのに、本当にあたしでいいの？」
自分で言っていて涙が出そうだった。
その時、シャルルがあたしを抱きしめた。
「いいんだ。今のままの君で。今のままの君が好きなんだから。
怖がらないで、オレは君だけを、君一人だけを愛してるから。
今も、これからも、ずっとね。」
「君の口から、はっきりと返事が聞きたいな。
聞かせてくれるかい？」
シャルルはやさしく微笑んでそう言った。
「シャルル。あたしも、あんたが大好きよ。ずっと一緒にいるわ。
いつまでも、ずっとね。
あたしも、あんたを愛してるんだもの。」
あたしがそこまで言うと、シャルルはあたしの唇に、とろける様な長いキスをした。
マリナがいないと眠れないんスね(笑) シャルル♪ いやはや、もう私のココロに目撃ドキュン（意味不明）
ですわ♪ でもでも、確かにそういう部分はあるだろうなぁと思いますよ。ですので、ちょいと妄想に
耽るために、しばし…放心(笑)
しかし、甘いお話を送ってくださり、本当にありがとうございました。み〜さん