運命の対決

一ヶ月後、ブラックジャックは、シャルロッティの膵臓の機能を
回復する、手術をした。
その間、彼はシャルルと一緒に、彼女の膵臓の機能を回復
するべく特効薬を開発していた。心臓を患っているシャルロッティに
とって、移植手術はあまりに負担が大きいからだ。
マウスで、何度も実験を繰り返し、ようやく手術に使えるように
なった。
「さすがだな、シャルル君。これだけのハードな仕事をしながら
同時に、当主の仕事もしているのだろう。まったく脱帽だ」
ブラックジャックがそういうと、シャルルはにやっと笑う。
「まあね、これぐらいのことは日常茶飯事だが、マリナには
しょっちゅう怒られてるよ。あんたは無理しすぎだってね」
「優しいんだな、彼女は」
シャルルは、その瞳を優しく、細める
「誰よりも、愛おしい。誰にも渡さない。たとえ、君でも」
ブラックジャックは、驚く。
物憂げなシャルルを、これほどまでに情熱的にさせるマリナは
やはりすごいとしかいいようがない。
私も、ピノコが急に恋しくなった。
待っていてくれ。もうすぐ帰るから！
「頑張ろう、ブラックジャック」
「もちろんだ」
約３時間ほどで、シャルロッティの手術は完了した。まずシャルルが
彼女の心臓の手術をし、その後、ブラックジャックがシャルロッティの
膵臓に、特効薬を注入した。
「よし、成功だ。縫合しよう」
数日後、シャルロッティは自力でベッドから起きあがり、徐々に
リハビリを始めた。ブラックジャックは帰り際、シャルルと共に
彼女の病室を訪れた。
「気分はどうだね、シャルロッティ君」
「おかげさまで、もうすっかり元気ですわ。ありがとう
ございます」
シャルルは、彼女に布団をかけてやりながら、こう言った。
「この後経過がよければ、あと２週間ほどで退院できる。良かったな。
君のお陰だ、ブラックジャック。オレは君を友として受け入れたい。
また一緒に仕事がしたいものだな。」
ブラックジャックも頷いた。
「有意義な、日々だったよ。また会おう。それじゃ」
マントを翻し、風のように去っていく後ろ姿に、シャルルは
そっと呟いた。
～君の席を用意しておくぜ～
fin

ブラックジャックのアニメを見たとき、
ふと思いついて書いた作品です。
原作と全然イメージが違いますが、
パロディとして、楽しんで頂ければ
幸いです。

home

ＨＫさんから大分前にいただいた作品です（汗）　遅くなってすいません。(⊃д⊂)
ブラックジャック先生とシャルルって共通点ありますよね♪　２人とも傍にいる女に甘い（笑）
そして妙にワルぶってたりとか。ですが２人のタッグは強力ですな。
素敵な作品をありがとうでした。